色ガラスを作る

いよいよ明日にもガラス溶解炉の火を落とすという先日、徳島ガラススタジオでは、
  自家製の色ガラスを製造するため、炉に色原料を投入しました。


色ガラスは、皆さんもご存知と思いますが、世界的に有名なドイツの色ガラスメーカー『クーグラー』や『ショット』、ニュージーランドの『ギャファー』など、国内外に多数のメーカーがあって,一般的な工房では,自分のところのガラスの膨張率に合った色ガラスを購入して様々に色付けしていますが、部分的には、自社製の色ガラスを作って、使っているところも多いはず。

じつは徳島ガラススタジオもその一つで、メインの色ガラスは、ドイツの『ライヘンヴァッハ』のものを使っていますが、スタジオでよく使う数色については色原料を自分達で調合して色ガラスを作っています。

先日、炉を停止する前に、ここ数年作っていなかったために在庫が切れてしまった色ガラスを、久しぶりに製造しました。

徳島ガラススタジオの自社製の色ガラスは、現在12色。
その中でも、今回製造した色ガラスは、“コバルト色”と“ピンク色”の2色。

炉を停止するという日の前日、2本ある猫つぼに色ガラスの調合原料を投入しました。

コバルト色の原料
これは、コバルト色の調合原料。

こういった色ガラスを作るには、ガラスの原料に様々な金属酸化物を添加して作る方法が一般的。

例えば、銅で水色や赤、銀で黄色、金でピンク色などなど・・・。

もちろん、金属酸化物以外にも様々な添加物を一緒に混ぜたり、温度管理に注意したりと、目的の色を発色させるのは結構大変。
(詳しくは、三徳工業株式会社 HPのガラス工芸広場にいろいろ情報掲載されてます。面白いので、ぜひご覧下さい。)

もっとも、徳島ガラススタジオで製造している色ガラスは、比較的簡単に作れる色ばかりですが。
(難しいことはできません!化学の知識が乏しいもので…。)

さて、翌日、溶けた色ガラスをいよいよ“製品”にします。

ピンク色の方は、キルンキャスティング用のガラスなので、かたまりの状態にするために、ギャザリングロッドと呼ばれる鉄の玉が先端に付いた棹でガラスを巻きだして、鉄板に垂らし、大きな煎餅状にします。

キャスティングとは…?
型を使って、ガラス製品を成形することを言う。
なかでも、石膏型などを使って、あらかじめガラス片になっているものを型に詰めて電気炉で焼成する方法を『キルン(電気炉)キャスト』と言う。

これが、ギャザリングロッド。
ギャザリングロッドを炉で温める
あらかじめ、温めていないとガラスが巻けないので、炉で温めます。

温まったらガラスを巻きだし、マーバー(鉄板)に垂らして“煎餅”みたいな形にします。
ガラスを垂らす

出来上がった色ガラスの“煎餅”は、徐冷されてようやく販売できる製品になります。
キャスティング用ピンク色
今回作った、キャスティング用 ピンク色ガラス。

この他にもキャスティング用色ガラスを制作していて、今回の新色ピンクをあわせて、徳島製 キャスティング用の色ガラス販売品は6色に!
徳島製 キャスティング用色ガラス

もう一色の色ガラス コバルト色 の方は、被せガラス用なので棒状に引いて製品に仕上げます。
棒状になったコバルト色
コバルト色の完成状態。

これも手作業で、一本一本、棒の状態に引いて徐冷して完成!

現在、徳島製の被せ専用の色ガラスは、全部で6色。
徳島製 被せ専用色ガラス

せっかくだから、製品には『徳島ブルー』とか、『阿波茶色』とか“徳島”で作ったことを強調する名前をつけています。

さあ、これで来年からの講座で使う教材用の色ガラスもできました。

来年2008年には、この色ガラス達をどんな風に使って、どんな風な作品を生み出すことができるでしょうか?
また、いろいろと新しいデザインを考えなくちゃ…

色ガラスを作り終えたので、これで年内の吹き作業はおしまい!
炉の火をおとし、冬休みに入ります。

今年一年、溶解炉さんもお疲れさまでした!

さて、皆さんの今年の“ガラスライフ”はいかがでしたか?

ととや Glass Craftは、来年も楽しいガラス情報(ガラスと関係ない情報も)を発信できるよう、頑張りたいと思います~。

それでは皆様、良いお年を!

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