木越あい先生をお招きして
さる11月3日から5日まで、徳島ガラススタジオにおいて、
第12回ガラスセミナー『吹きガラス』が行なわれました。
今回は、女性ガラス作家で、吹きガラスとサンドブラストを
使って、まるで絵画のような作品を作られる、
木越あい先生をお招きしました。
木越先生は…
東京都の御出身で、現在は、都内にお住まい。
多摩美術大学でガラスを学ばれた後、国内外でガラス作家として活躍され、
86年からほぼ毎年のように個展・グループ展を開催していられる、
超売れっ子のガラス作家。
また、昨春まで東京ガラス学院(東京都江東区)で指導教授を勤められるなど、
日本のガラス界を導いてきたガラス作家のお一人。
その上、木越先生といえば、何年か前、某洗剤メーカーが発売した、
洗顔用石鹸のテレビCMに出演されたこともある、美人の先生。
ガラス好きの人の中には、御存知の方もいるはず。
そんな木越あい先生に、今回、先生の得意とする“サンドブラスト”と
“吹きガラス”を使って、絵画的なガラス作品を作る指導をお願いしました。
受講者は、全部で10人。
中には、大阪や奈良からの参加者も。
このワークシヨップでは、受講者全員に木越先生から
“テーマ”が与えられ、そのテーマをそれぞれが自分なりに解釈して制作。
そのテーマとは、『境界線』
境界線という言葉からは、
いろいろなイメージが思い浮かぶじゃないですか。
政治的な国境線であったり、モノとモノの境目であったり、
目に見えないもの同士の隔たり、例えば言葉の違いとか…
とにかく、広がるイメージの中から、
各々がそれをどのようにカタチにしていくのか、
それがこのワークショップの一番難しいところでした。
初日は、まず、木越先生と受講者一人一人とで、
イメージをどう具現化するか話し合うところからスタート。
それぞれの考え方やデザインに沿って、制作方針を決定。
木越先生の丁寧な指導に脱帽です。
方針が決まったら、いよいよ吹き場でガラス生地の制作。
制作は、我々徳島ガラススタジオのスタッフがお手伝いです。
色を何色も重ねて、ブラスト用の生地“ロンデル”
(平らな円盤状のガラス板)を作ります。
受講者の中には、色ガラスを何層にも重ねるのは初めての人もいて、
なかなかに悪戦苦闘!
それでも、とりあえずは、皆さん使えるガラス生地が完成しました。
二日目・三日目は、初日に作ったロンデルにいよいよデザイン入れ。
最初に大まかなデザインは、決めてあったのですが、
ロンデルが出来上がった段階で、そのロンデルの色の入り方を見て、
デザインを微調整。
吹きガラスで色を着色する場合、色ガラスの持つクセや伸び方の違いで、
必ずしも計画通りの位置に色が来ないもの。
なので、そんなクセも生かしつつ、デザインを決めていくのがコツ。
木越先生が自分の作品を作る際は、
本当は、出来上がったロンデルを
一度電気炉に入れて平らになるまで焼成してから次の作業に移るのだとか。
今回は、時間の都合上、その過程は省いて、次に移ります。
さて、ロンデルにサンドブラストのマスキングのために
透明シートを貼り付けます。
マスキングシートが貼れたら、デザインを写していよいよ切り抜き!
まずは、木越先生が、お手本に切り抜いて見せてくれたのですが、
さすが慣れてるだけあって、早い早い!
切り抜けたら、ブラストして色を抜いていきます。
立体的に見えるように、ブラストする角度を変えたりしながらの
根気のいる作業です。
通常、徳島ガラススタジオには、サンドブラスターが2台しかないのですが、
県内の作家さんから借りてきたりで、なんとか全員がブラスト。
受講者の皆さんは、色が抜けすぎちゃったり、予定より広範囲に
砂がかかってしまったり…
なかなか、苦労の二日間でした。
最終日は、完成した人も、作業途中の人も、全員で講評会。
本来、木越先生は、ブラストが終了したら、電気炉で艶が出るくらい
焼成するそうなのですが、時間の都合上、今回はこれで完了です。
さすがに、3日間で完璧に完成した方はいなかったのですが、
皆さん、それらしくはなって、満足の3日間でした。
ガラスというキャンバスに、自分の思いをどのように表現すれば
いいのか、あらためて考え直すいいワークショップでした。
今回のワークショップ展で制作された、木越先生の作品です。
受講生全員の作品イメージを織り込んであるそうです。
木越先生、ありがとうございました。
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